2019. 8. 29-31
スケルトン・イン・ザ・
クローゼット
@渋谷・宮益坂十間スタジオ
(Aスタジオ)


INTRODUCTION
その日、街の書店を
いくつも訪ね歩いていた男が、
ようやくわが家に帰ってきた。
よほど疲れているのだろうか、
早速ページを開いた彼の指は
小刻みに震えていて、
あなたに読み聞かせる声は
たどたどしい。
カバーで覆われた
その本の題名はわからない。
しかし、彼が語る内容から、
あなたはこんな題名を想像した。
「スケルトン・イン・ザ・クローゼット」
(skeleton in the closet)
それは、直訳すれば
“戸棚の中の骸骨”だが、
英語圏で
“他人に知られたくない秘密”
を意味する慣用句。
その由来には諸説あるらしい。
<劇中セリフより>
朗読者
Aさんが新生活の舞台に選んだのは、
巨大なスクランブル交差点で知られる
あの街でした────
鯖山
この笛吹きやかんの「ピー」って音が
たまたま聞こえて、
なかなか鳴りやまないものだから、
どうしたのかなと思って────
夫
無視無視。無視だ、全部無視
鯖山
聞いてください。
悪いようにはいたしません
夫
無視無視
妻
ねえ、あなた、私の体、臭わない?
夫
臭わないよ、臭くない
上京少女
これぐらいで怯えていたら
東京じゃやっていけません────
CAST
夫 加藤 大輔
妻 江花 実里(架空畳)
上京少女 手塚 菜摘
不動産屋 高山 五月
鯖山 川原 真衣
朗読者 佐藤 匡(劇団花鳥風月/朗読楽団おとぎ日和)
※出演者の所属は上演当時のものです。
STAFF
作・演出 武重 守彦
照明 池谷 駿(チリアクターズ)
音響 坂爪 亮介
宣伝美術 竹中 亮
企画・製作 めがね堂
SPECIAL THANKS 秋山静/架空畳/劇団花鳥風月/杉原幸子/チリアクターズ/朗読楽団おとぎ日和/松浦姫